アイロンプリントシートでオリジナルTシャツを作ろう!作り方や注意点を紹介

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オリジナルTシャツを「安価で作りたい」「手軽に作りたい」場合に適しているのが、アイロンで圧着するタイプのプリントシートを使った方法です。

オリジナルTシャツを作る方法は数多くありますが、その中でもアイロンプリントシートは、必要な道具が少なく簡単に始めることができるため、初心者でも挑戦しやすく人気のプリント方法です。

とはいえ、どのように作ったらいいのかわからない方もいらっしゃるでしょう。

アイロンプリントシートでオリジナルTシャツを作る方法と、気を付けるべき注意点を紹介します。

初めてオリジナルTシャツ作りに挑戦する方は、ぜひ参考にしてみてください。

アイロンプリントシートとは

アイロンプリント

アイロンプリントシートとは、家庭用のプリンターでプリントしたい画像や文字を印刷して、Tシャツやバッグなどの布製品に転写するためのシートです。

アイロンで熱を加えるだけで、シート表面の接着剤が溶けて転写されるので、誰でも手軽にオリジナルTシャツやオリジナルアイテムを作れるのが魅力です。

プリントシートには好きなデザインを印刷できるので、お気に入りの写真やイラストを転写したTシャツを製作できます。

例えば、学生のクラスTシャツや推し活グッズなど、市販のTシャツでは納得いくデザインが見つからない場合にぴったりです。

手芸店やネット通販、100円ショップ、量販店などで購入できるため、気軽に挑戦しやすくなっています。

ただし、市販のプリントTシャツに比べると耐久性は劣るため、扱い次第ではプリントがヒビ割れたり剥がれたりする点には注意が必要です。

アイロンプリントシートの特徴

ひと口にアイロンプリントシートといっても、さまざまな商品が販売されています。初めて挑戦する場合は「どれを選ぶべきだろう」と悩まれるでしょう。

アイロンプリントシートの種類を紹介するとともに、オリジナルTシャツ作りに使用するメリット・デメリットを解説します。

シートの種類

アイロンプリントシートには大きく分けて2種類あります。どちらが自分の目的に合うものか、好みや自宅環境に合わせて選んでみましょう。

  • 転写シート:文字やイラスト・写真を転写できるタイプ。細かいデザインやグラデーションも再現でき自由度が高い、プリンターが必要になる
  • ラバーシート:シートを自由に切り貼りするタイプ。プリンターは必要なく蛍光色やメタルカラーなど種類も豊富、自分でデザインする必要がある

転写シート・ラバーシートどちらを選ぶ場合でも、使用できる布の種類を確認しましょう。

一般的にアイロンプリントシートは、熱に強い綿・綿混紡の生地への使用がおすすめです。

ナイロンやポリエステルのような熱に弱い素材はアイロンをかけた際に溶ける可能性があります。

ただし低温で接着できるシートや、あらゆる素材に対応したシートもあるので、プリントしたいTシャツの素材を確認し、適した種類のシートを選びましょう。

またアイロンプリントシートにはプリントしたいTシャツの色にあわせて「白・淡色布用」もしくは「濃色・カラー布用」が選べる場合があります。

淡色布用・濃色布用が合っていないと、プリント部分にうっすらTシャツの色が透けるなど、奇麗な仕上がりになりません。

他にもシートを選ぶ際に少し注意したいポイントをまとめましたので、シート選びに悩んだ際は参考にしてください。

「印刷するTシャツに合うか」「プリンターで使用できるか」を確認しておくと、失敗しにくいでしょう。

  • サイズ:ハガキサイズからA3・A4サイズまである
  • 光沢:光沢を出したい・ヒビ割れや色落ちを防ぎたい場合は、カバーシート付きが適している
  • プリンターの種類:インクジェット対応やレーザープリンター対応など、プリンターに応じて選ぶ
  • インク:染料(鮮やかに仕上がる)・顔料(耐水性・保存性に優れる)の2パターンがある。プリンターが対応している方を選ぼう
  • 反転:反転するタイプ・しないタイプがある。反転するタイプであれば反転印刷が必要になる
  • 背景:一般的なシートは背景部分も映るが、パウダータイプならインク部分のみ転写可能。文字やイラストだけプリントできる

メリット

アイロンプリントシートでTシャツを作る大きなメリットは、自分好みのデザインを施したTシャツが手軽に作れることです。

自分で施したいデザインを選べるのはもちろん、プリントする位置や大きさ、数なども自由自在のため、市販品にはない独自のデザインを楽しめます。

専門業者に発注してオリジナルTシャツを作ってもらう場合、デザインできる場所に制限がある場合がほとんどですが、自作であれば、思い描いた通りの場所にプリントが可能です。

また必要なものがプリントシート・アイロン・プリンターと少なく、シートをアイロンがけするだけで完成する手軽さとスピーディーさも魅力です。

プリントシート自体は量販店や100円ショップなどで購入できるため、Tシャツと合わせても数千円ほどしか費用がかからないのもメリットです。

デメリット

アイロンプリントシートでオリジナルTシャツを自作するデメリットは、失敗する可能性があることと量産には適さないことです。

シートを圧着する際にうまくできずプリントがあまかったり、アイロンを当て過ぎて変色してしまったり、印刷場所がズレてしまったりと、失敗する可能性もあります。

必ずしも満足いく仕上がりになるとは限らないにもかかわらず、一度プレスしてしまうとやり直すことはできないため、場合によってはTシャツを無駄にしたり、結果的に多くの費用がかかってしまう可能性もあります。

特に失敗しなかった場合でも、手作り感ある仕上がりに納得できない場合も考えられます。

また、1枚1枚シートをアイロンでプリントするため、シート代や作業工程を考えると、大量に作りたい場合は割高になったり時間がかかったりするため、量産には不向きなプリント方法です。

例えば同じ位置にプリントを施したクラスTシャツを作りたいなど、均一なデザインのものを大量に作るのも難しいでしょう。

クオリティの高いものを作りたい・大量に作りたい場合は、専門業者への依頼がおすすめです。

アイロンプリントシートでオリジナルTシャツを作る時の注意点

アイロンプリントのポイント

アイロンプリントシートは、誰でもオリジナルTシャツを作れる手軽さが魅力ですが、いくつか気を付けておくべき注意点があります。

4つの注意点を紹介するので、オリジナルTシャツを自作したい方は事前に押さえておきましょう。

著作権や肖像権、商標権の侵害

オリジナルグッズを製作する際は、著作権や肖像権、商標権を侵害しないよう注意しましょう。

それぞれの権利の概要は、下記のとおりです。

  • 著作権:著作物を守るためのもの。文章やイラスト、キャラクター、音楽、写真など、制作者の許可なく使用すれば著作権の侵害となる
  • 肖像権:肖像を無断で公表・使用されない権利のこと。特にアイドルや俳優、声優など著名人の写真を無断で使用すれば、プライバシー権・パブリシティ権の侵害となる
  • 商標権:商標登録されている商品やロゴ、キャラクターなどを保護する権利。権利者の許可なく使用すれば商標権の侵害となる

例えば好きな漫画やアニメ、ゲームのキャラ、ブランドロゴや企業ロゴ、アイドルや俳優の写真などをデザインに使用すれば、上記権利の侵害となります。

著作権は私的利用の範囲内であれば問題ありませんが、販売して利益を得れば著作権法違反となります。

インターネット上で公開するのも著作権法に抵触するため、SNSなどへアップしないよう注意しましょう。

また著作権や肖像権は無断使用が問題なので、権利者に許可を得るのも一つの手です。直接許可を得るのが難しい場合でも、公式でガイドラインを出している場合もあります。

オリジナルTシャツの製作は、著作権や肖像権、商標権を侵害しない範囲で楽しみましょう。

デザインの反転の有無

アイロンプリントシートには、転写の際に反転するタイプ・反転しないタイプがあるため、反転の有無を確認した上で転写しましょう。

反転しないタイプはそのまま印刷して問題ありませんが、反転するタイプはデザインを左右反転させてからシートに印刷する必要があります。

気付かないまま転写してしまうと、左右逆さまになった文字やイラストが描かれたTシャツが完成してしまいます。

あらかじめデザインを反転させておく必要があるか、商品の説明書を読んで確認しておきましょう。

洗濯や乾燥

自宅でできるアイロンプリントは手軽な反面、業者に依頼したものよりも洗濯や乾燥に弱く劣化してしまいます。お手入れの際のコツを知ることで長持ちさせられるよう注意しましょう。

基本的に洗う回数が多いほど劣化は早くなり、色褪せたりヒビ割れたりしやすくなります。

どの程度洗濯に耐えることができるかは、プリントシートによって異なります。

少しでも長く着たい場合は、説明書きに「約60回程度の洗濯に耐えられます」など、どのくらい耐性があると記載されているか確認しましょう。

耐性がある場合でも劣化はするので、洗濯をする際にはプリント面を裏返してネットにいれて洗濯をする・中性洗剤を使用する・ドライクリーニングは避けるなど、丁寧に扱うように注意しましょう。

特にプリントしてすぐの状態は完全に圧着されていません。プリントしてから24時間ほど糊層の浸透を待ってから洗濯しましょう。

またプリントは熱に弱いため、乾燥機の使用は避けてください。

乾燥機に入れた場合、プリント部分がはがれる、または溶けてプリントがほかの衣類にくっついてしまう場合もありますので、乾かす際はしわを伸ばして日陰で自然乾燥させましょう。

アイロンも同様で、プリント後のTシャツはアイロンをかけると熱でシートが剥がれるかもしれません。

シワを伸ばしたい場合は直接アイロンを当てない、低温でさっとかける、蒸気なしでドライアイロンをかけるなど、高温にならないよう注意しましょう。

アイロンプリントシートでオリジナルTシャツを作るために必要なもの

アイロンプリントシートは少ないアイテムで、手軽にオリジナルTシャツを作れます。スムーズに作業できるよう、事前に必要なものを揃えておきましょう。

アイロンプリントに必要なアイテムとして、以下のようなものが挙げられます。

  • アイロンプリントシート
  • アイロン
  • Tシャツ
  • プリンター
  • パソコンやスマートフォン
  • ハサミ

アイロンプリントシートは、デザインが施されているものと、自分で好きなデザインをプリントアウトするものの2パターンあります。

初挑戦する場合はデザイン付きがおすすめですが、自分でデザインして印刷すれば、オリジナリティーあるTシャツを作れます。

デザインを印刷する場合はプリンターと、デザインを保存しているパソコンやスマートフォン、デザインを切り取るハサミなども必要です。

アイロンプリントシートでのオリジナルTシャツの作り方

アイロンプリントシートでオリジナルTシャツを作る
オリジナルTシャツを作るメリット・デメリットや注意点がわかったところで、アイロンプリントシートでオリジナルTシャツを作る方法を紹介します。

失敗するリスクを下げるためにも、手順を把握・理解した上で作業に取り掛かりましょう。

1.デザインを作成する

画像編集ソフトなどを使って、Tシャツにプリントしたいデザインを作成します。

パソコンにデフォルトで搭載されている「ペイント」や、フリーソフトなどでも問題なく作成可能です。

先にコンセプトを決めておくと、どのようなデザインに仕上げるかイメージしやすくなります。

ただし黒色はプリントした際に滲みやすいので、できるだけ使用しないデザインがおすすめです。

またデザイン案が思い浮かばない場合や、イメージがまとまらない場合は、デザイン集やTシャツ販売サイトなどを参考にしてみましょう。

もちろん著作権や肖像権、商標権を侵害しないように、注意することが大切です。

2.アイロンプリントシートに印刷する

デザインが決まったら、アイロンプリントシートに印刷しましょう。

そのまま印刷するか反転印刷するか、印刷前に必ず確認することが大切です。

反転させる場合は、プリンター設定もしくは画像編集ソフトで反転させましょう。

色の濃さや発色、インクの擦れなどが発生するため、満足いく仕上がりになるか、普通の紙でテストプリントしてみるのもおすすめです。

テストプリントで大丈夫そうであれば、プリントシートに印刷します。裏表を確かめてからセットしましょう。

3.乾燥させる

プリントアウトできたら、インクを乾燥させましょう。

乾燥に必要な時間はおおよそ10~20分程度ですが、メーカー・商品によって異なるため、説明書の指示に従ってください。

完全に乾くまでは、印刷面に触れないよう注意しましょう。

また乾燥させたまま放置せず、乾いたらすぐに転写することが大切。長時間放置してしまうと、転写紙が劣化して剥がれやすくなります。

4.シートを切り抜く

乾燥が完了したら、デザインに合わせて切り抜きましょう。

絵柄以外の余白部分は白色で転写されるので、絵柄のみを転写したい場合は余白部分を切り抜く必要があります。

デザインのギリギリを切ってしまうと、アイロンをかけた際にインクがハミ出る可能性があるため、数ミリほど余白を残して切るのがコツです。

複雑なデザインなどは切るのが難しいため、デザインと一緒に切り取り線も印刷しておくのも一つの手です。

また切り取る際は、なるべく丸みを持たせて、角が生まれないようにすると、奇麗に剥がしやすくなります。

5.アイロンプリントを準備する

切り取りが完了したら、アイロンで圧着する準備を行います。

まずはアイロンプリントシートの台紙を剥がします。ただしシートの種類によっては剥がさないものもあるので、説明書の指示に従ってください。

次にプリント位置を決めます。目測でも構いませんが、定規などで縦横の位置を測ると狂いなくプリントできるでしょう。

最後に位置が決まったら、プリントされてある面をTシャツに当てるようにアイロンプリントシートを置きます。

布にシワやゴミ・汚れがあると上手に転写できないため、事前に確認して取り除いておきましょう。

柔らかいアイロン台だと転写時の密着性が弱くなりがちなので、テーブルなど固めの丈夫で平らな台の上にセットしましょう。

6.アイロンをかける

準備ができたらアイロンをかけていきます。

アイロンは高温(約180度)にセットして、温度が上がるのを待ちましょう。スチームは絶対に使用しないように切っておきます。

まずは全体に軽くアイロンをかけて仮転写してから、本格的にアイロンをかけていきます。

スチーム用の穴部分は圧力がかからないため、アイロンの位置をズラして、何度か体重をかけるようにゆっくり押さえつけるのがコツです。

一箇所に付き5秒程度を目安に、少しずつ位置をズラして全体的にアイロンをあてます。全体にアイロンをかけたら、Tシャツを90度回転させてもう一度アイロンをかけましょう。

最後に周囲を一周するように、全体的に押さえたら完成です。

アイロンの熱が高すぎたり、同じ箇所ばかりあて過ぎると、布地・転写シートが焦げる可能性があるので注意してください。

7.台紙を剥がす

プリントシートが十分に冷めたら、台紙を剥がします。

台紙の有無はプリントシートの種類によって異なるため、台紙がない場合はこの手順は不要です。

台紙がある場合は、端からゆっくりと剥がしていきます。

仕上げシートが付属している場合は、プリント部分に仕上げ紙を載せて、再度アイロンをかけましょう。先ほどと同じく、1箇所ずつ体重をかけていきます。

まとめ

アイロンプリントシートを使用したオリジナルTシャツ作りは、必要なアイテムが少なく手軽に行えるのが魅力です。

自分の好きなデザインを好きな位置にプリントできるので、思い描いたとおりのTシャツを自作できます。

ただし「大量生産に向いていない」「手作り感あるクオリティになる」「上手にできるとは限らない」といったデメリットもあります。

クオリティの高いオリジナルTシャツを製作したい場合や、大量に作りたい場合は「マイシュミ」にお任せください。

高クオリティのTシャツを製作できるのはもちろん、サイト内のシミュレーターで完成図を確認しながら作ることが可能です。

オリジナルTシャツ製作を検討している方は、ぜひマイシュミをチェックしてみてください。

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